Kanadead or alive

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ハリーポッターとかなでっどの感想

久しぶりに全巻読みなおし、ついでに映画まで見てしまったのでまた感想を書かさせて下さい。

私はハリーと共に成長したと言っても過言ではない。

初めて「ハリーポッターと賢者の石」を読んだのは、小学校3年生の時。殆どリアルタイムだった。
それまで小説なんてこれっぽっちも読んでなかったのだけど、流行っているからとお婆ちゃんが渡してくれたのがきっかけだった。
一回読み始めると、かったるかったのは最初の数十ページだけで、そこからは何かに取り憑かれるかの様に読み耽った。
手紙が来始めてから何かがおかしいと感じ始め、ハグリットが現れて世界が一変。
ダイアゴン横町での買い物は、私もハリーと共に初めて見る代物にワクワクし、列車では一緒にロンとハーマイオニーと友達になった。

もう15年程前の感動を、今でも覚えているし、今読み直しても同じ様なワクワクを味わえる。
そんな物語にはこの先一生出会えないだろう。

ハリーは、全巻通してスーパーマンではない。赤ん坊の時の一瞬の出来事以外は普通の思春期の男の子だ。それだって半分以上は母親の御陰だ。
親友と喧嘩をして、恋をして、色んな事を学び、大人に反抗する。
別になんでもない学園日常ストーリーなのだ。今流行のアニメと何も変わらない。
一巻毎に成長していく強さはあるが、それは色々な試練を超えて大人になってるだけで別に特別アイテムを手に入れて強くなったわけではない。
勉強や特訓をしていない呪文が何故か使えるわけでもないし、額の傷からビームが出るわけでもないし、箒に乗らなくても空が飛べるわけでもない。
途中途中に出て来る特殊能力にも、ちゃんと理由がある。
言ってしまえば、スーパーヒーロー的な能力を持っているのはヴォルデモートなのだ。
数々の試練を乗り越えて来れたのは、スネイプ先生を始めとした周りの大人の御陰だ。
ハリーは少し有名なだけの、ただの子供だ。
もちろん透明マントとか忍びの地図とかチートアイテムかもしれないけど、それをチートと思わせない所が凄い。だってチョコレートのカエルがどっか行っちゃう様な世界だし。そもそも結構お父さん達の功績ばっかりじゃないか。
突然シーカーになれたの位が唯一のチート的イベントだったじゃん、主人公が運動神経が良いだけがとりえでいいのかよと思う。

また、ロンは生粋の魔法使いだが、ハーマイオニーは両親共にマグルでただのガリ勉。努力をして優秀な魔法使いになっただけだ。
ロンだってただのハリーの親友ではない。ハリーのお供になってしまう事に自然と疑問を持ち、葛藤する。時には邪魔をして、時にはハリーを助ける。背景はファンタジーだけど、立派なヒューマンドラマだ。バツイチのおばはんが10年かけて世界を翻弄したた、だのスタンドバイミーだ。本筋的な内容は二時間で終わる内容だった。


今回読み直して、私は魔法使いになりたいのではないのだなと思った。
学校が嫌いで、学校での青春時代を放棄した私がうらやましく憧れるのはこういう青春ストーリーなんだなと思った。
よく、学校に行く夢を見てうなされて起きるのだけど、その話をすると彼氏に
「学校に行きたり無いんだろうね」
と言われる。
私はずっと、未だに「学校へ行かなきゃ」と思ってるからだと思ったけど、やりたりない事はこういう事だったんだなと今回読み終わって初めて思った。

かといって、学校へ行ってない事に後悔してるわけではない。何度行っても、大人になってもやっぱり学校へは行きたくない。無理。自分に子供が出来たらどうやって学校へ行ってもらうか今から悩んでる位だ。
普通の人が普通に当たり前に出来る事が私には出来なかった。

ホグワーツに行って魔法を学ぶという行為は非日常だが、やってることはかなり日常的な普通の話だった。

しかもスネイプ先生の非常にストーカー的な真っ直ぐすぎる愛は、はたから見たら気持ち悪い。そんなんだからリリィはジェームズを選んだんだぞ、スネイプよ。
ハリーポッターの裏の主役はスネイプ先生だけど、全部持って行き過ぎ。
もし一巻の始めからスネイプ先生のキャラクターが最終巻まで完璧に作り上げられていたのなら、JKローリングは本当に天才だと思う。

ハリーポッターは、多分私の様にリアルタイムで追えた世代じゃないと面白くないと思う。
ハリーと共に年齢を重ねて来たか、毎年楽しみにしてた大人じゃないと物語へのリアリティが無いと思う。
それがないと、ただのファンタジーになってしまう。
この話をただのファンタジーにしてしまうにはもったいない。
だってヒューマンドラマだもん。
確かに全巻揃ってからの方が読みやすいけど、こうやって成長して行くハリーを毎年追えたからこそ、この物語に熱中出来たんだと思う。

でもやっぱり、自分の子供には11歳までにハリーポッターに触れさせて、手紙を一緒に待ちたいなと思う。

でもどうだろう。私が11歳の頃には「この世で一番好きなのは松岡充です♪」とかって、今思うとまぁまぁ現実的な事しか言えない冷めてる子供だったからなぁ。期待は出来ない。